美しすぎる女子高生、蒼井華音さんの突然の訪問に驚いて、すっかり固まってしまった母親をリビングに残し、とりあえずボクの部屋に移動した。母さん、その気持ち、よく分かるけどお茶くらい運んでよね。奏とは違うんだからさ……
すると華音さんは立ったままどちらにでもなく話しかけた。
「ふーん……コレが例の彼?」
カーキ色のコートに長めのチェック柄のマフラーもしたままだった。
「や、やっだー!もう!こんなの彼氏なんかじゃなくて、よくいるただのご近所さんですよん!」
奏はなぜか、バタバタしながら全力でボクの肩を叩いてきた。なんでボクが叩かれる?彼氏とか言ってないしさ。
「痛い!イタイイタイよ、もう!」
慌ててボクが椅子に座ろうとすると、華音さんはチッと口を鳴らした。
「あ、あああああ~~~!どうぞどうぞ、ココ座ってください」
ボクがよけるとハンカチを取り出し、椅子の上にひいてから華音さんはそこに座った。
仕方がないのでボクはベッドに腰掛けた。すると……
「ちゅどーーーんっ!」
奏が突撃して隣に座り込んできた。
「なんて声だしてるんだよ!ハズカシイからヤメなよ」
「ナニが?いつものコトじゃない」
「い、いつものコトじゃないだろ!それに華音さんの前じゃないか!」
「うにぃ~ なに?色気づいちゃってる感じなの?」
「ウッサイ!」
華音さんの登場でただでさえ緊張しているのに、なぜだかいつも以上に奏がジャレてきて正直少しウザかった。
「仲がイイのね。それで?どうなの?」
どうなの?とはもちろんボーカロイドの件だろうとは思ったけれど、コッチもなんのことか分からないので、あらためて華音さんに聞いてみた。
「あ、あの……コ、コンテストがあるんですか?」
「コンテスト?まー発表は発表だけどね~流してもらうだけよ。全国区だけどね」
予想通り、奏の言ってることは間違っていたらしいけど、全国区の発表と聞いてボクの思考は停止した。
「そ、そんなの……ムリなんですケド……」
すると華音さんはまるでグラビアのひとコマのように微笑んで
「貴方しかいないの。オ・ネ・ガ・イ」
とウィンクした。
数秒、息を止めたあと……
「…………ハ、ハイ。可能な限りガンパリマス」
たからボクは快諾してしまった。しょうがないよね?ボクだって男だもの。
「じゃ、お願いね」
華音さんはあっという間に真顔に戻るとサッサと部屋から出ていってしまった。
「あ、あの……でも、ソフトとか持ってないです……」
後を追いかけて車に乗り込む寸前の華音さんの背中に向かって言うと
「大丈夫、月曜の放課後に旧視聴覚室に来てちょうだい」
華音さんは振り向きもせず、それだけ告げ、去ってしまった。
「華音タンも恥ずかしがりやさんだな~ん」
ボクのサンダルをつっかけて奏も出てきた。新しいせんべえを咥えている。
「しかし、なんで奏なんだ?こんな機械音痴に声かけてもムダのような……」
「親友だからじゃないの?」
「親友?奏と華音さんが?親友ってより珍獣って感じだろ?奏はサ」
「珍獣?ナニソレ、強いの?」
「強いよ強い。最強クラスだよ奏は」
「ヤッターっ!」
「……アホさでな」
「にゅ?なんかゆーた?」
「何でもないよ、それより月曜か…………」
すると華音さんは立ったままどちらにでもなく話しかけた。
「ふーん……コレが例の彼?」
カーキ色のコートに長めのチェック柄のマフラーもしたままだった。
「や、やっだー!もう!こんなの彼氏なんかじゃなくて、よくいるただのご近所さんですよん!」
奏はなぜか、バタバタしながら全力でボクの肩を叩いてきた。なんでボクが叩かれる?彼氏とか言ってないしさ。
「痛い!イタイイタイよ、もう!」
慌ててボクが椅子に座ろうとすると、華音さんはチッと口を鳴らした。
「あ、あああああ~~~!どうぞどうぞ、ココ座ってください」
ボクがよけるとハンカチを取り出し、椅子の上にひいてから華音さんはそこに座った。
仕方がないのでボクはベッドに腰掛けた。すると……
「ちゅどーーーんっ!」
奏が突撃して隣に座り込んできた。
「なんて声だしてるんだよ!ハズカシイからヤメなよ」
「ナニが?いつものコトじゃない」
「い、いつものコトじゃないだろ!それに華音さんの前じゃないか!」
「うにぃ~ なに?色気づいちゃってる感じなの?」
「ウッサイ!」
華音さんの登場でただでさえ緊張しているのに、なぜだかいつも以上に奏がジャレてきて正直少しウザかった。
「仲がイイのね。それで?どうなの?」
どうなの?とはもちろんボーカロイドの件だろうとは思ったけれど、コッチもなんのことか分からないので、あらためて華音さんに聞いてみた。
「あ、あの……コ、コンテストがあるんですか?」
「コンテスト?まー発表は発表だけどね~流してもらうだけよ。全国区だけどね」
予想通り、奏の言ってることは間違っていたらしいけど、全国区の発表と聞いてボクの思考は停止した。
「そ、そんなの……ムリなんですケド……」
すると華音さんはまるでグラビアのひとコマのように微笑んで
「貴方しかいないの。オ・ネ・ガ・イ」
とウィンクした。
数秒、息を止めたあと……
「…………ハ、ハイ。可能な限りガンパリマス」
たからボクは快諾してしまった。しょうがないよね?ボクだって男だもの。
「じゃ、お願いね」
華音さんはあっという間に真顔に戻るとサッサと部屋から出ていってしまった。
「あ、あの……でも、ソフトとか持ってないです……」
後を追いかけて車に乗り込む寸前の華音さんの背中に向かって言うと
「大丈夫、月曜の放課後に旧視聴覚室に来てちょうだい」
華音さんは振り向きもせず、それだけ告げ、去ってしまった。
「華音タンも恥ずかしがりやさんだな~ん」
ボクのサンダルをつっかけて奏も出てきた。新しいせんべえを咥えている。
「しかし、なんで奏なんだ?こんな機械音痴に声かけてもムダのような……」
「親友だからじゃないの?」
「親友?奏と華音さんが?親友ってより珍獣って感じだろ?奏はサ」
「珍獣?ナニソレ、強いの?」
「強いよ強い。最強クラスだよ奏は」
「ヤッターっ!」
「……アホさでな」
「にゅ?なんかゆーた?」
「何でもないよ、それより月曜か…………」
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